vol.9 「白浜○○」はトホホなホテル?



一見ゴーカなんだけどなぁ…

 ソツがないんですけどねぇ「白浜○○」。だけど、「勝浦御苑」と比べるとやっぱりダメだな〜。

結構ゴーカなホテルなんですよ。駐車場もでっかくて、ロビーも広いんですがね、どーもトコロドコロに貧乏臭さが匂っちゃうんだなぁ。宿泊料金だって、勝浦御苑と比べたら安いっスけどね、だけど世間一般の相場からいったら決して安い方ではない。まぁ、相撲で言えば前頭筆頭と三役の間をウロウロしているってなトコでしょうか。でもビンボーを感じてしまう、トホホなトコロがチラチラ見え隠れしちゃうんですよ。

 では、なぜトホホなのか?どこに、ビンボーが匂うのかを、これから「重箱のスミをつつくヤな宿泊客の代表」であるワタシがじっくり解説していきます。わたしね、こ〜いうのスキなんですよ。うひひひ。



トホホ その1 ジュータンがキタナイ!

とにかくですね、円月島をサラッっと見て(妻と義母は車から出ようともせずに車中でクーラーに当たりながら「あ〜キレイ、キレイ。で、早く旅館行こ!」などと、ナゲきってました)から、一路「白浜○○」ですわ。一応でっかい玄関とでっかいロビーがあって、奥の庭には人工の滝なんぞが、チョロチョロと流れてます(那智の滝を見てしまった私たちには、この演出も結構トホホなものがありましたが…)。そこでチェックインの手続きを済ませた一行は、仲居さんに案内されて7階の部屋に到着です。

まぁね部屋の広さはね、まあまあでした。和室(10畳くらい)を囲むようにして洋間があって、一応二部屋ってことです。

しか〜し!ジュータンが汚いのだ!よく見ると、ショーユをこぼしたようなシミやら、タバコ焼けこげ風の跡やらがやたら目につくのです。わたしゃ思うんでけど、なまじ汚いジュータンでお出迎えされるくらいなら、いっそフローリングにしてもらった方が、宿泊する身としてはありがたいのだ。やはり前の客の痕跡がモロにジュータンのシミに出てますからね、こういう無神経さはA型の私としてはハラが立つのです。

おまけに、鏡台のテーブルの塗りがはげかけていたりするから、よけいトホホなキブンが加速してきます。私が今まで泊まった部屋の「トホホランキング」では、ベスト10に入る質の悪さでした。ちなみにベスト1は京都の「京都○際ホ○ル」の特別室で、ここは特別室とは名ばかり。トイレのドアノブがブッ壊れてまして、あろう事か、そのノブ周辺に板っきれをクギで打ち付けて修理してあるというオソマツさ。そういや、ここもジュータンが超汚なかったなぁ (ーー;) 

でも、ベスト10ですから、まぁ激怒するっていうホドのひどさでもないですしね。まぁ仲居さんの態度もそうツンツンしてるわけでもないし、とにかく気を取り直して、まずは部屋の探検です。私の場合これをしないと、ど〜も落ち着かないのです。



トホホ その2 トイレがウォシュレットではなぁい!

あちこちチェックすると、ありましたありました(なぜかうれしそうな姑タイプのわたし…)!トイレがフツーの水洗なんですね。これはダメ!「なぜ?シャワータイプじゃないトイレのホテルなんてたくさんあるじゃん?」って思う方がいるかもしれませんが、私の10年余にわたるゴーカ旅館遍歴から言うと、シャワートイレのない豪華ホテル(旅館)など、ゴーカとはいわないのです!

ゴカイしないでいただきたいのですが、なにも「どうですか?ゴーカなホテルしか泊まったことのないワタシたちって、あなたたちとは違う世界のヒトなのですよん」と自慢するつもりはサラサラありません。ただね、両方の親を連れていくという性格上、どうしても「そこそこのホテル(旅館)」に泊まらざるをえなかったのですよ、この10年間。で、幸か不幸か「ゴーカとはこ〜いうことである!」っていう基準みたいなものが、ワタシたちの中に出来てしまっているのです。そしてその基準の一つとして「今時、シャワートイレのない部屋は2流である」という思いこみがてきてしまってるんだなぁ…。

それにですね、はなはだビロウな話で恐縮ですが、旅に出ると女性なんかはベンピになっちゃうヒトが多いんですよね。フダンでもなかなか「お出まし」にならないモノが、環境や食生活が変わると、さらにミガキがかかるらしいのです。で、そんな時に強力な助っ人として登場するのがシャワートイレくんというワケでして、あの「じょわん、じょわん」という水流のシゲキが、お腹の奥深くのアマノイワトのお隠れになってしまったご本尊様を「お〜い!お〜い!」とよんでくれる効果があるらしいのです。
笑ってはいけませんぞ。作家の畑正憲さん(ムツゴロウ)も何かの本に書いておられましたが、なかなかオシッコが出ない(まてよウ○チだったっけな?)子犬なんかは、親犬が舌先でコーモンをシゲキしてやるそうですから、シャワートイレ効果もまんざらデタラメとは言えないのです。



トホホ その3 マッチがセコイ!

これはですね、トイレやジュータンよりもある意味トホホ度が高いです。写真のマッチ(白浜○○備え付け)の発火薬の部分をよぉ〜くご覧になってください。誰かが使った跡が2、3ヶ所見えますでしょ?こ〜いうトコロがダメなんだなぁ!単価としたら1個10円もしないと思うんですよ、マッチって。それに喫煙人口も減ってますし、そもそも皆さんライターくらい持ってますから、宿泊客の半分も備え付けマッチなんぞ使わないと思うんですよ。だけどここでは、前の客が使ったマッチを平気でまた使い回ししてる。

あのね、宿泊施設が一番やっちゃイケナイ事の1つとして「前の客の痕跡を残す」ってコトあると思うんですよ。これは宿泊料金の高低はカンケーないのです。一泊二食6000円の民宿だからって、洗面所に他人の髪の毛でも落ちてたらヤですもんね。

で、なまじ「当館はまあまあのホテルでございま〜す」なんて、ウスラスマシ顔してるから、こ〜いうトコロで経費節減をしたような気になっている部分がコッケイに写ってしまう。しかもマッチのデザインが「三段壁」の写真を使っているんですが、かなり前に仕入れ担当のオトーサン課長かなんかが、地元の零細企業に「大量発注だから、安くするでしょ?ね?」などとアマイ言葉で激安発注して、マッチ屋さんも困って思いっきり手抜きしちゃったもんね〜、っていうような粗悪な印刷なんスよ。なんか、昔のメンコみたいに三原色の印刷がズレズレになってる(あれほどゴーカイにズレてるワケじゃありませんが)。あ゛〜ビンボー臭せ!



トホホ その4 整髪料が無い!!(怒・怒・怒)

トドメは、これ!
洗髪して、髪を乾かしたあと、トーゼンのごとく整髪料を探したんですが、なな、なんと、このホテルの部屋には備え付けの整髪料が無かったのです!

正直これにはアゼンとしましたね。今時、整髪料が置いてないホテルなんて…。ウソでしょ?と思ってあちこち探しましたが、ど〜にも見あたらない。でも、まだ信じられなくて、洋間にいる妻と義母にも聞いてみたんですか、二人とも「知らな〜い、無かったみたいよ〜」という答え。

あのね、もう、この際だから言っちゃいますけどね、まぁ、ワタシも最近は温厚篤実になってきたと言われてますからね、あんまり大きな声ではいいませんが…

「おい!白浜○○よ!わしら一人2まん7せんえんも払ってんだぞ!整髪料くらい部屋に置いとかんかい!ドアホ!ボケ!われぇシバクぞぉ!」
……あっ、失礼しました、ついオゲレツな言葉を……

まだまだ「トホホ」は続くのだ!